めざせ別府八湯カリスマ!別府八湯検定試験傾向と対策(自然)
 第一回検定試験の問題を検討しながら出題の傾向を見ていくことにしよう。出題者にURA初代名人が係る以上は、問題の水準の維持はされるだろうし、別府八湯検定の目的を踏み外した問題は無い物と思える。

 既出問題を基にして関連問題を検討してみよう。

■問1 自然(温泉資源などを含む)に関する問題である。これに答えてみよう。
1.高崎山は国立公園に属している。国立公園の名称は。

@阿蘇久住 A阿蘇九重 B阿蘇くじゅう C阿蘇 D瀬戸内海

 高崎山はもともと阿蘇国立公園に含まれていたことから、阿蘇久住・阿蘇九重・阿蘇くじゅう等と類似した回答を並べた出題だと思われる。昭和31年に瀬戸内国立公園に移されているので現在は勿論、瀬戸内国立公園が正しい。

 鶴見岳や由布岳は阿蘇くじゅう国立公園なのでこれに関した出題も注意が必要と思われる。

 鶴見岳は標高は1,375mの活火山。一帯は阿蘇くじゅう国立公園に指定されている。初夏のミヤマキリシマ、秋の紅葉、冬の霧氷などが見もの。山頂へは近鉄別府ロープウェイがある。中腹の別府高原駅(標高503m)から山頂の鶴見山上駅(標高1,300m)まで通じており、10分足らずで登ることができる。

 山頂からは、東に別府市街や別府湾、南に城島高原を見おろし、すぐ西には由布岳、遠くには九重山を望む。晴れた日には東に四国を遠望することができる。また、山頂には火男火売神社(通称、御嶽権現)奥院の石祠や鶴見七福神が祭られている。

 主なイベントとして、鶴見岳大寒がまん大会とべっぷ鶴見岳一気登山大会がある。前者は例年1月の開催で、山頂で氷のイスに座ってかき氷を早食いする「かき氷早食い競争」などが行われる。後者は例年4月の第2日曜日)の開催で、海抜0mから標高1,375mの山頂までの約12kmの道のり(幹線自動車道は未利用)を登る。(URA旅日記より)


2.四極山を別名に持つ山は何処か。

@高崎山 A大平山 B鶴見岳 C由布岳 D伽藍岳

 現在の高崎山で「しはつやま」と読むが、四方見渡せるロケーションから奈良朝には烽火台が置かれていたともいい。また山頂に築かれた高崎山城は難攻不落として知られ、南北朝の戦乱や島津氏の豊後侵入に際して大友氏の拠城となったという。

 山中に生息する野生のニホンザルを餌付けした高崎山自然動物園がある。開園は1953(昭和28)年3月15日。サルは現在約1,222頭が生息し、国の天然記念物の指定を受けている。頂上に築かれた高崎山城は1593(天正20)年の大友氏の廃絶により廃城となり、現在では遺構のみが残っている。(URA旅日記より)


3.現在の明礬温泉において幕府領と森藩の境界を示す河川はなんと言うか。

@境川 A春木川 B妙見川 C柴石川 D平田川

 鉄輪の温泉街から明礬の温泉街を流れる平田川だが途中に目立った橋等が無く南側を流れている春木川と間違いやすい。森藩縁の照湯も有る事だし再確認しておこう。

 別府の地形は扇状地と下流部分の沖積平野であり多くの河川が流れている。街中の妙見川はさておき朝見川、境川、春木川、柴石川の位置と暗渠などでわかり難いが流川の位置程度は最低限把握しておかねばならないだろう。

 その判りにくい流川の事を少々。1917(大正6)年に暗渠となって8間道路として拡幅された。と言っても、暗渠となった流川通りは、本町橋(現在の流川4丁目と5丁目の境)から下流方面である。

 流川の水源は2つあって、1つは九日天温泉方面(北の山側)、それが田の湯、不老泉と流れ、もう1つは仮屋(かりや)方面(南の山側)が上流であった。この2つの流れが本町橋の少し上で合流し、流川となった。食事処なかはるの前の通りが、かつての流川の1つで、1938(昭和13)年に暗渠となった。道路は川の右岸にあったとのこと。とURA初代名人は説明している。


4.伽藍岳の標高は何mか。

@1,045m A845m B945m C2,045m D545m

 別府市と由布市の境にあり行政的には由布市に属する標高1,045mの活火山。河口近くには温泉道で御馴染み100番札所の塚原温泉がある。山の東側は明礬温泉であり同地区の熱源と成っている。別名は硫黄山。

 西側の山腹・標高約800m地点には塚原温泉火口乃泉がある。泉質は酸性−含硫黄・鉄・アルミニウム−カルシウム−硫酸塩泉で、Ph=1.4と玉川温泉に次ぐ強酸性で知られる。酸性度の高さ、アルミニウムイオン(295mg)は日本第2位、鉄イオン含有量(456mg)は日本第1位と言われる。現在は、日帰り温泉だけだが、高度経済成長期には数軒の湯治旅館が成立した。(URA旅日記より)


5.朝見川断層線断層崖上発達した温泉地はどこか。

@浜脇 A別府 B朝見 C観海寺 D堀田

 別府市内で目立つ断層は出題の堀田-朝見川断層に別府北断層だが、火山−温泉までは連想しても断層自体は温泉に深く係るのだが一般にはなかなか思いつかない。

 問題の中の朝見川断層線断層崖上の断層崖上の文字に注目し地形を思い浮かべれば観海寺温泉が思い当たる。


6.別府の旧市街地の北側を別府湾へ流れる河川は何と言うか。

@春木川 A平田川 B流川 C境川 D朝見川

 これはズバリ地形の問題。上記でも述べたように地図を頭に入れるために湯巡りでもしながら覚えるしかないなぁ。


7.奥別府の神楽女湖は何が一番有名か。

@桜 Aアジサイ Bリンドウ Cハナショウブ D紅葉

 志高湖を出題せずに神楽女湖を出題するところがマニアックかな?湖に面して神楽女湖菖蒲園が有名。勿論次回は志高湖が出題される事も考えられる。二つの湖は遊歩道で結ばれている。

 志高湖は、海抜600mに位置する。湖面からは鶴見岳や由布岳がみえる。湖では、白鳥が遊び、ボートが浮かぶ。湖畔にはキャンプ場がある。湖を周回(約2キロ)する遊歩道もあり、徒歩で約30分程度で一周できる。レンタサイクルもある。

 志高湖周辺には、ソメイヨシノ、ヤマザクラ、ヤエザクラなど合わせて約1,000本の桜がある。4月には桜が咲き、5月にはポピー、6月にはアジサイが咲き、秋には紅葉が楽しめる。(URA旅日記より)

別府三勝 

@仏崎 大分市田ノ浦にある小さな岬で、別府湾が一望できる景勝地.。大分市と別府市の境界に近く、高崎山や大分マリーンパレス水族館( うみたまご)の東南に位置する。岬の西側にある田ノ浦海岸は、海水浴場として親しまれている。絵葉書等には仏崎亀の松が紹介されていた。

A志高湖 別府市東山にある湖で、鶴見岳の噴火によりできたと伝えられる。鶴見岳および由布岳の投影美や、湖畔に植えられた桜、また秋の紅葉や冬の樹氷の美しさで名高い。 近くの神楽女湖・猪の瀬戸湿原と併せて楽しめる。

 上記の猪の瀬戸湿原は鶴見岳と由布岳の間、やまなみハイウエー沿いに広がる。標高700mから750m程度に立地する。阿蘇くじゅう国立公園に属し、景観・風致・生物などの多様性を保全するため、第1 種特別地域に指定されている。

 鶴見岳・由布岳など周囲の山々に降った雨水が地下水となっており、至る所に湧水があり、湿原を形成している。ヨシの湿原が広がり、サクラソウ,ハナショウブ,キスゲ,ミヤコアザミなど貴重な植生がみられる。湧水は城島川をはじめとして、由布川から賀来川を経て大分川となり、別府湾に注ぐ大分水系を形成している。

B内山渓谷 標高1275.4mの大平山の奥に位置する。内山と大平山の間にある渓谷は内山渓谷と呼ばれる。
明礬温泉から林道を登ったところにある渓谷であるが現在訪れるには道路が不便で忘れ去られようとしている。

別府八景もあるが三勝と同じく現在では八景巡りなども無いため出題の可能性は低いと思われる。


8.江戸時代、地震によって沈没したと言われる別府湾の島は何と言うか。

@猿島 A久光島 B別府島 C高崎島 D府内島

 この出題は辛い。別府湾の島が沈むといえば安土桃山時代(文禄慶長年間)の瓜生島沈没と説明される事が多く、久光(久満)島の名が出る場合は半島としてや大雨による土石流で沈んだと紹介されることも少なくない。しばらく悩んで消去法で久光島とした。

 瓜生島(うりゅうじま)、言い伝えによれば、別府湾(豊後湾)に、瓜生島、大久光島、小久光島、東住吉島、松島などの島々が浮かんでいた。なかでも瓜生島は、東西36丁(1町(丁)井=約109.09m)、つまり約3.9km〕、南北21丁(約2.3km)余もあり、古代から栄えた島だった。

 室町時代になると、島は豊後一の貿易港として栄えたと言われる。ところが、1596年(慶長元)年(その年の1O月に元号がかわったため正確には文禄5年)、大地震が発生し、別府湾に沈没したと言われる。(URA旅日記より)


9.別府八湯の源泉総数(2010年3月末現在)は何ヶ所か。

@2,808 A3,008 B4,008 C2,708 D2,508

 往時は源泉数3,000、湧出量13万Kリットル等と言われていましたが2010年3月末現在は大分県東部保健所のデータに寄れば下記の通りだそうです。

源泉総数:2,508
利用源泉数:2,333
自噴:442
動力:1,891

未利用源泉数:145
自噴:95
動力:80

温度別源泉数:22,058
25℃未満:−
25℃以上〜42℃未満:148
42℃以上:2,061
噴気:299

湧出量?/m:87,616
自噴:18,948
動力:68,668


10.別府八湯で現在現存しないと言われる泉質は何か。

@硫黄泉 A塩化物泉 B炭酸水素塩泉 C単純泉 D放射能泉

 放射能泉以外の全ての泉質の湯が別府には沸いているというが個人的には賛同できない。温泉の泉質で11種類と一般に言うのは療養泉の掲示用の表記で、単純温泉・二酸化炭素泉・炭酸水素泉・塩化物泉・硫酸塩泉・含鉄泉・含アルミニウム泉・含銅-鉄泉・硫黄泉・酸性泉・放射能泉の事である。

 温泉法の定義には当てはまるが上記には含まれない温泉も存在する。そのようなものは「温泉法上の温泉」や含フッ素泉・メタほう酸泉・メタケイ酸泉・単純泉等と表示されている。大地の恵みの温泉は11種類程度で分類できる物ではないし、そろそろこの謳い文句は下ろして良いと思う。

予想される今後の問題

実相寺山(じっそうじやま)、標高169m。山頂に日本山妙法寺の仏舎利塔がある。1987年建立。山頂まで車道があり、車で登れる。展望が開け、別府湾が広がる。山道でアザミ(薊)を発見したことがあるという。

鍋山(なべやま)、標高620m。中腹に秘湯・鍋山の湯がある。硫黄湯と泥湯がある。以前は、別府白土が鉱山開発を行った。珪酸ソーダの原料とする珪石などを発掘した。別府白土は、現在、塚原温泉を経営している。(URA旅日記より)

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