滝の観音(長崎市平間町)

 国道34号線、旧古賀村と矢上村の間から、山に入って、長崎の川平に抜ける道がある。「滝の観音」案内板が各所にあるので、道に迷うことは無い。(02/22/2002)


(観音の滝)

 弘法大師は、西暦806年、唐の留学を終えて、帰国の際に、この地を訪れ滝水を見て、大悲示現の霊地であると、行を行われ、水観音の梵字を、懸崖に記されたと伝えられる。日本最古の霊場と言っても差し支えない。この「滝の観音」とは俗称で、正式には長瀧山霊源院と称し、黄檗宗の禅寺である。また、諫早家代々の祈願所である。

 伏樹門(ふしぎもん)厳檀の古木が門になっている、説明書きに依れば、「弘法大師の加持祈祷があるから、この門を100回くぐれば、どのような脳病もなおる。ゆえに不思議門とも言う」とある。

 タヌキの頭も、多少は良くなると、祈願しながらくぐる。

 頭をさすりながら、歩いてくると、山門にいたる。山門には「長瀧山」の山号額がかかって、定番の仁王様達が、門を固めている。

 此処までの、参道脇にも、数々の観音様の石仏があり、きもちがシャンとしてくる。

 山門をくぐると、左手に鐘撞堂両脇は、四天王が固める。
 改修は重ねているものの、唐商許登授建立の本堂は、唐風をそのままに蛇腹天井を庇の下に残す、県指定文化財。

 観音の滝は、この本堂の裏手になる。まずお参りをすませて、廻ってみよう。

 本堂の右に諫江八十八ヶ所霊場。第七十四札所讃岐国甲山寺の弘法様が、新しい台石で、少し嵩上げされて、座ってらっしゃる。さすがにこの地では、金時前掛けは掛けていない。

 右手に滝の音を聞きながら、石橋を渡って、川の対岸に行ってみる。こちらが滝の正面で、一番上の写真は、こちらから写したもの。

 十八羅漢等の磨崖仏が、見られる。1705年に刻まれたものだと、説明があったが、どの羅漢様も活き活きとして、伸びやかに見える。

 

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