石造アーチ橋を訪ねて

第 196 番 霊鷲山通度寺の石橋
大韓民国慶尚南道梁山郡下北面

三星半月橋

上の三星半月橋は1,937年の架橋

 半月橋から西へ100m程、川を上れば一乗橋に出会える。話に聞いただけで初めて出会えた橋。1,959年に初めて架橋され、1,963年に再度、架橋されたという。要石の獅子頭の細工や橋面のレリーフも精緻を極める。

全体としては単アーチ橋として問題ないと思うが、両サイドに装飾的に小さなアーチ部を有する。はじめに見たときは外側の環石が見れなかったが覗き込んでみると下の写真の通り。花崗岩を使った素晴らしい石造アーチ橋だ。

 一乗橋を渡って石塔の有る山を時計回りに廻ると、また石橋に出会える。日影橋だ。近年架け替えた橋で、石造アーチ橋であると言われる。確かに橋の裏面も環石も石造ではあるが、コンクリートの充填が成されているかもしれない。充填された物が土であれ瓦礫であれコンクリートであろうと、石造アーチ橋で有ることには間違いないが、その辺まで判る方は残念ながら居なかった。(出会えなかった)

 次は大雄殿の奥の九龍神池に架かる降龍橋。石拱橋ではなく桁橋であるが、なかなかの石橋。もともと寺が建つ前は蓮の花が咲く池に九匹の龍が棲んでいたが、文殊菩薩に諭されて池を去った。しかし一匹の龍が、この聖域に住みたいと請願するので、この池を設け住まわせたとの言い伝えが有る。だから降龍か。

 さらに大雄殿が有るエリアから一時間ほど登れば、極楽庵が在り、その影池に虹雲橋という、一乗橋を、もう少しシンプルにしたような石造アーチ橋が有るそうだが、残念ながら時間切れ、いつかまた訪れたい思いを胸に寺を後にした。

05/01/2008〜05/05訪韓時

 

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