石造アーチ橋を訪ねて
第 3 番 幸(オランダ)橋
平戸市築地町
2_0513
元禄15年(1702) 国指定有形文化財
長さ18.6m 幅員5.1m
 藩主が架橋を長崎の石工に依頼しようとしたところ、地元の石工たちが面目に掛けてと嘆願して工事を請け負ったといわれる。

 長崎の中島川石橋群が1634〜1700年に続々と架橋された、ちょうどその後に続く時期に架橋されたのだから、長崎の石工に指導して貰えば簡単なのに、自分達の面目に掛けてと嘆願してまで工事を請け負った石工達の心意気が小気味よい。

【オランダ橋の由来】

 平戸に大工の棟梁で、豊前(とよさき)なるものがおり、オランダ屋敷の工事を請け負った際に入口を石造りのアーチ型にするよう指示され、その際にオランダ人からアーチの石組みの技術を学び、模型まで作って習得したと言う。この技術を地元の石工達にも伝授していたので、オランダ屋敷の門構えの技術が生かされたから、オランダ橋と呼ぶとか?

 高欄の細工も素晴らしいし、枠石の接点の布積みの加工も工夫が見られる。

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