このまま消えるのか?鹿町町の大加勢橋

 北松浦郡鹿町町には、三つの石造アーチ橋が有ったが、鹿町川の石橋も河川改修で撤去され消えていった。そして昨年平成14年に町の文化財指定を解除されて、大加勢橋も撤去されてしまった。

大加勢橋の現況

 大正15年に架橋され、町のランドマークともいえる橋がなくなてしまっていた。橋の袂の住人から「樋口ダムに移築されると聞いている」と伺いダムに行ってみるが、そのような様子がない。町の教育委員会に伺ってみて話を聞くと、「移築の話はあったが、現在は近くに石材を保管している」とのこと。

 若い職員の方に案内されてB&G財団のプールの裏手に周ってみると、確かにそれらしい石材が保管されてあった。さっそく親柱を捜してみると、「大正十五年」と「おおかせばし」の文字を見つけることが出来た。確かに大加勢橋に間違いない。聞けば解体時に原寸を取った型板や図面が、隣町の建設業者の倉庫に預けてあるとのこと。

 移築復元の可能性を聞くと、あくまで非公式な話だが、予算が3,000万ほど掛かるので、移築はせずに埋めてしまうだろうとのことであった。水害に生き残り氾濫の元凶にもならなかった、貴重な一つの文化財がこのまま消えてしまうのか?

・本当に防災上の理由で河川改修を行ったとして撤去の必然性が有ったのか?
・文化財とは3,000万の価値も無いのか??


■このような形で第二の人生を送ります。

 大加勢橋が移築されたと聞いて早速現地に行ってみた。その場所は遠海山蓮華寺潮音院という、旧松浦藩の祈願時であった。こんなところに移築?と思って境内に入ると、一番奥の駐車場に有った。

 壁面のモニュメントになっていた。親石や布積の石も使ってあった。たとえこんな形であっても、以前聞いた「埋めてしまうよりはマシではある。 

 教育委員会で聞いたところ、潮音寺の御住職が、このまま打ち捨てるわけには行かないと、このような方法での移築を申し出られたそうだ。教育委員会としても、感謝している様子であった。(11/30/2007現地訪問)


■在りし日の姿を見ることが出来た。

 在りし日の大加勢橋の写真を探しているのだが、見つけることが出来なかった。ただ最近になって地元の方町文化財大加勢橋というページで出会えた。

 早速、掲示板でご挨拶したところ、快くリンクの承諾を頂いたばかりか、下記のような大加勢橋の解体に至るページを立ち上げて頂いた。

町文化財 大加勢橋 仮想保存計画

 地元の方が移転話が持ち上がったときに気にかけて写真を撮って頂いて居たことが判って、なんだか胸のつかえが取れたような気がします。感謝。(03/23/2008)

暖絵のランダムウォーク1番街

03/24/2008更新

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