神社やお寺が好きで、そして石橋が好きな私は、石門にも目がとまります。そんな私が武雄市の円応寺にある立派な石門を見たときに、案内板の記載が気になって、長崎の石門を紹介したいと思い立ちました。
名 称 | 建立の時期 | 備 考 |
長崎市:観音寺の石門 | 寛政10年 1798年 | 寺社のアーチ石門 |
長崎市:菩提寺の石門 | 安政 7年 1860年 | 寺社のアーチ石門 |
長崎市:清水寺の石門 | 明和 8年 1771年 | 寺社のアーチ石門 |
長崎市:妙相寺の石門 | 延宝 7年 1679年? | 寺社のアーチ石門 |
明治33年 1900年 | 寺社のアーチ石門 | |
1886年の移築以前 | 寺社のアーチ石門 | |
未確認 | 寺社のアーチ石門 | |
1800年代か? | 寺社のアーチ石門 | |
文政 2年 1819年 | 寺社の鳥居型石門 | |
文政13年 1830年 | 寺社の石門 | |
未確認 | 洋風の石門 | |
万延5年 1865年頃 | 洋風の石門 | |
未確認 | 洋風の石門モニュメント | |
元文3(1738)年 | 羅漢窟の円形石門 | |
諫早市:性円寺の石門 | 文政12年 1829年 | 寺社の鳥居型石門 |
弘化 3年 1846年 | 寺社の鳥居型石門 | |
未確認 | 寺社の鳥居型石門 | |
文化 8年 1811年 | 寺社のアーチ石門 | |
明治47年 1907年 | 寺社の鳥居型石門 | |
武雄市:円応寺の石門 | 文化10年 1817年 | 寺社のアーチ石門 |
武雄市の重要文化財の案内看板には、「建立年代は、背面向かって右の銘文より、「文化十四年」(一八一七)になります。この種の門としては、長崎県に三か所が知られていますが、アーチの組み方が円応寺アーチ型石門とかなり異なり、かつ、屋根もかなり簡略化されており、これ程整ったアーチ型石門は、他にあまり見当たらなく、建立年代もはっきりしており、石造建築史上価値が高いものです」と記載されている。
円応寺の石門が素晴らしく、石造建築史上価値が高い事にも全く異論はない。しかし案内文の文脈から長崎県の石門が一段低い価値しかないように読めてしまうのが、地元びいきの狸の癇に障る。長崎県に類似した石門が有ることを併記するのは良しとして、長崎県の石門を貶める必要が有るのか理解できない。長崎県の類似型の石門が旧藩時代の佐賀鍋島藩と所縁があり、なおかつ時代的にも遡る事実を、武雄市の教育委員会等はご存じないのか?円応寺の素晴らしい石門の品位を、案内板が傷つけているように思えてならない。