松ノ森神社(西山町)

 長崎市内、諏訪大社の参道の途中から、右手に折れる、松の森通りの突き当たり。
(01/15/2002)

 二階建てではないから、楼門じゃなくて、山門ですね。今日は小正月(女正月)人通りの多い、お諏訪さんの参道から、ちょっと折れただけで、静かな雰囲気です。
 どちらかというと、稲荷型の鳥居ですが、貫に楔がありません。すっきりとした、形のいい鳥居です。
 心字池に、橋が架かって、天神さんらしい感じです。市内では、桜馬場、網場と並んで、古い天神様です。


まだ、小正月だというのに、きれいに梅が咲いています。

 社殿外囲いの瑞垣の欄間30枚の板に、彫刻されたものは、「職人尽しほり物」として、長崎県の有形文化財に指定されています。正徳3(1713)年に、社殿を改修した際に、奉納されたものです。

<メモ>

祭神  菅原道真公

境内社

塞神三柱社、五方殿、大栄稲荷、猿田彦神社、老松神社

〜社伝に曰く〜

 元和年代に肥前松浦の川上久右衛門光房という者が長崎に来て今博多町に住んだ。

 この久右衛門の家に祖先から伝わってきた菅原道真直筆の霊像一軸があって、霊験あら たかだったので霊像を屋内に奉ずるは穢す恐れありと、竹筒に納めて庭の柿の木に掛け ておいた。

 ところが一夜、奇光が筒の中から出て庭内を照らした。 当時キリシタン宗徒が神社に災いを及ぼしていたので、久右衛門は襲われることを恐れ 清櫃(ひつ)に霊像を納めて屋根の梁に刺しておいた。

 ところが、またもや櫃中から奇光を発したので、久右衛門らは神威の威烈なのに驚き、 居宅の傍らに一小祠を営み神像を安置した。時に一六二六年(寛永三)であった。   

 一六五六年(明暦二)長崎奉行・黒川与兵衛の内意により元諏訪の地に遷座し、社殿を新築し輪換の美が整ったが、社の左側に同根三株の松樹があって、三つの木を合すれば森の字になり、松ノ森というようになった。

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