普賢神社(矢上町侍石)

 国道34号線の、矢上交差点から、戸石に向かって、左前方に見える山が、霊場普賢岳。この山頂近くに社殿がある。(02/23/2002)


(矢上交差点から普賢岳を望む。)

 一の鳥居を横目に見て、車で通過。この鳥居をくぐって、登っていけるが、侍石のバス停から入るほうが道が良いのだ。このまま険しい車道を上がって行くと、中腹に駐車場が二箇所有る。

 前に下から上ったとき、この駐車場まで来て、がっかりした事を思い出した。

 駐車場脇からは、この鳥居をくぐって、あとは石段を登ることになる。杖が何本も置かれてあって、ご自由にとのこと、ありがたく借用する。鳥居の額束には、普賢菩薩と書かれてある。

 ふと右手を見ると、新しい石の説明書きがある。書き写す。

普賢菩薩の由来

 文殊菩薩とお釈迦様とで釈迦三尊を組みます。普賢様には増益と延命という二つの徳がある。冠に五仏が付いて、白象に乗っている。知恵の文殊に対し慈悲の普賢といわれます。

 慈悲の力で民衆を救い、象のように力強く、忍耐し、仏様の中で最も賢く、女に負けない美しい顔立ちである。

 意味を解き明かし、真と言う言葉を深く身につけ愚痴に閉ざされない耐久の心を十分にさとることを教える菩薩様です。

ご真言 「おん さんまや さとうばん」

平成13年10月吉日 竹内 寄贈

 左手に幸授屋稲荷や、白龍神のお名前が見えるが、「普賢山法華院」のお名前と、先に見える住居の雰囲気がどうも苦手。

 寄り道せずに、普賢峰の額束の上った鳥居をくぐる。

 大歳神まで、500mと案内がある。大歳神は好きな神様、是非寄ってみたいが、今日は時間が無い。気持ちの良さそうな脇道を見ながら、また、石段を登る。

 何段か毎に奉納○段の石柱がある。この石段を敷設した人のことを思うと、ただ登っているだけで、息があがっている自分が恥ずかしい。

 最初の展望台に出た。此処まで約500段。視界が良い。広場の隅に一字一石塔が奉納されている。法華経の経文の一文字を、小石に書き、一字ずつ書いて、その石をまとめたものが、この一字一石塔。

 昭和41年の建立。こんなに新しい奉納塔は始めて見た。

 展望台のすぐ左手の奥に、涅槃像を訪ねて合掌。ここから約400段で、社殿に着くと、気持ちを新たにしたところで、倒れた鳥居に出会う。

 ただ倒れたのではなく、部材の肝心なところが破損しているので、修復には部材を作り直すか、補修するしかない。

 何とか社殿のある、鳥居に到着。ここまで25分かかった。昔は15分ほどで上ったのにと、体力の衰えを実感。愛嬌のある狛犬さんを眺めて、息を整える。

 息が整って、汗もひいてきたので、大岩の下をくぐって境内に出る。

 先客がいて、拝殿の中で、灯明の準備を始めている。お香の煙も上り始めた。先人は、毎月一度参拝をされているとのこと。彼は仏式で、私は神式で参拝。これで構わないのだ。この社は、修験道の社殿と考えれば、どちらも間違ってはいない。

 修験道の正式な参拝など、凡人には出来ないのだから。

 境内には、休息所もある。下手な山小屋の宿泊設備より、よほど上等。社殿裏手に廻って鎖を頼りに参拝を済ませて。しばらく、先客の方と話し込む。先客は、現役時代から毎月一度の参拝を書かさないとの事。いろいろお話を伺って勉強になった。こんな出会いが楽しい。

Mapion

 境内の大岩の上に、諫江八十八ヶ所霊場、第七十番札所、讃岐国本山寺の弘法様が祀られている。低い台座。一連の霊場の弘法様は、運搬に難儀する場所は、低い台座を使っている。なるほどもっともだと、当たり前のことに感心する。いままで気がつかないのが迂闊。

 そうそう、山頂までには、あと300段程の石段が待っている。神文は五三の桐。

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