乙姫神社(西海市崎戸町) |
崎戸町の蠣浦島から崎戸島本郷に渡ると目の前に鎮座する。(02/03/2009)
【祭神】 豊玉姫であろうが未確認
【創建】 未確認
【鎮座】 長崎県西海市崎戸町本郷1045
【大祭】 十月下旬
【伝承・河童の由来】
崎戸本郷にはカッパがいて子供に悪戯をしたり尻を抜くので村の人たちは大変困っていた。ある日、畑で草を取っていた若者がカッパに相撲がとらんかと悪さば仕掛けた。
若者とカッパは相撲ばとった。ところが、カッパの頭の上にあるサラの水を抜くと神通力を失うことを知っていた若者は知恵と力でカッパば、いやと云うほど大地に叩き付け、右の腕をもぎ取られたカッパは泣く泣く逃げた。
その夜以来、「腕ば返してくれんのう、腕ば返してくれんのう」と崎戸浦にカッパの悲しい声が聞こえてくるようになった。
哀れを覚えた若者が、「これから崎戸の浦の子供の尻を抜くような悪さをせんなら、クウヤの先の舟繋ぎ石が波で擦り切れるまでせんと言え」と言うと、「誓う誓う」と答えた。
若者からカッパの腕を返して貰うと、月夜に光る涙を拭きながら、なんべんとなく侘びを言うて、何処とも無く姿が消えたという。
〜崎戸郷の伝説から