四面宮(国見町東里名)

 海岸べたの国道から神代川を上って行くと「四面宮」と神額の揚がる社がある。この社も「温泉神社」と変われなかった「お四面さま」だろうか。(12/17/2002)

東里名の交差点

 上古・中古には雲仙の温泉神社の分身末社の一つであったのではないだろうか。神仏混淆の時代から栄たが、島原半島の「四面信仰」は、松平の厳しい宗教政策の中にあって遍歴を加え現在の温泉神社となっているが、松平の影響を受けなかった「鍋島神代」の地では、四面宮として残ったのかもしれない。

四面の池再建された鳥居拝殿

 そんなことを思いながら拝殿の額を見ると、【面】を四面にあしらった紋がある。これが神紋とは思えないので、神殿に廻ってみると。別の紋がある。こちらが本来の紋だろうが、温泉神社の紋とは違う。

 昭和63年に再建された一の鳥居は、天明元(1783)年に再建されたものを、再度再建したとのことだから、神社の創建は他の「お四面さん」と同じく、大宝元(701)年頃まで遡れるのかも知れない。

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