富松神社・市杵島神社(大村市)

 大村市内の中心部、三城城址の麓に鎮座する富松神社には長崎空港の建設で遷ってきた市杵島神社が境内社として鎮座する。(01/14/2003)

富松神社社殿

 祭神は、天児屋根命、伊邪那岐命、健磐龍命、天忍穂耳命、伊邪那美命、神倭磐余比古命、菅原道真公とある。また合祀神社として森園天満宮、祖匠神社がある。

 創建は不明だが文献で富松神社が登場するのは、正平19(1364)年から写経された大般若経の奥付に「肥後国彼杵荘大村富松社」と有るそうだ。大村藩の寺社の例に漏れ代藩主純伊公の切支丹改宗に伴い天正2(1574)年に切支丹による焼討ちによって灰燼に帰した。

 再建を見るのは慶長年間(1596〜1615)を待たなければならなかった。藩主大村氏が藤原姓に連なることから、藤原一門の祖神・奈良春日大社の祭神、天児屋根命を祀る社として再建し大村惣鎮守となった。

 現在の長崎空港建設のために大村湾の箕島に鎮座していた、市杵島神社が昭和47年この地に遷宮した。祭神は市杵島比当ス、事代主命であり、どちらも海の神様。現在も三城城址の高台から、大村湾を見守っている。

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