かなくそ坂(国見町) |
国見町役場から上り、町立保育所の先を左折して多比良小学校方向に進む。(12/18/2002)
「かなくそ」とは、製鉄の際にでる鉱滓(こうさい)をいう。この辺り一帯は道路でも竹薮・畑地でも少し掘れば「かなくそ」が沢山出た。時には鞴(ふいご)に使った火口の大きなものが出ることから、この地帯を「かなくそ原」、この坂を「かなくそ坂」と呼ぶ。
「かなくそ」の分布区域は、相当広範囲で土黒川を挟んで多比良は尾崎から金山まで、土黒は南下原地区から篠原・宮田付近までに及んでおり、古代から盛んに製鉄が行われていたと思われる。
その製鉄原料は砂鉄で、土黒川から採取したものと思われる。それはこの川が別名、鉄川(くろがねがわ)と呼ばれていたのと、川を挟んで「かなくそ」が分布していることから推測できる。
国見町教育委員会の案内より