亀の塔(がめんと)さん

 諫早公園の上に亀が塔を背負った石碑がある。二つ並んだ石碑は「がめんとさん」と呼ばれている。

 向かって右側が読誦(どしょう)大乗妙典壱万部之塔で諫早第七代茂晴公が正徳5(1715)年に国家安泰隆盛を祈って大読誦法要を営んだ後、先祖に縁の深い城址に建てたものです。また向かって左側は読誦法華経壱万部之塔と呼ばれ第八代茂行公が寛保元(1741)年が父にならって建てたものです。

 地元(諫早高城会)の説明では高城は亀城とも呼ばれ危急存亡の祭には大亀が城を持ち上げて守るといわれて居るので亀の背に経塔を乗せたといわれる。また亀が塔を背負うのは大変珍しいと説明している。(高城の史跡散歩に記載)

 この亀のようなものは、龍の子の贔屓(ひいき)ではないだろうか?上の写真は左から長崎の孔子廟、ソウルの景福宮、田平の十六神社の境内で撮影したもの。「俗に龍は九子を生むも龍の形を成さず。各々好む所の特徴ありという。一に曰く贔屓、形は亀に似て重きを負うを好む。今、碑の下の跌にあるは是なり」という。

 諫早の「がめんとさん」も、上記の亀城の謂れから亀が背負ったと言われているだけで本当は贔屓であろう。

05/11/2008更新

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