台風を心配しながら始めてのドリーム号でプサンへ

 台風4号と突然発生した5号で本当に出発できるかと気を揉んだ今回の訪韓。4号は足早に通り過ぎ当日になってみれば台風5号は台湾東方で温帯低気圧に姿を変えて博多港に着いたときには青空が見え始めていた。(06/21-06/23/2012)

 プサン-博多間の新しいキャリアである大亜高速のドリーム号が就航した事は承知していたが、予約を取ったのは今回が初めて。一日一往復の就航でプサンが基点となり博多港からは14:30出航で帰りの便は09:00プサン港初のダイヤは今一つ利便性に欠ける。とはいえビートルより100名も旅客定員が多い大型高速双胴船に興味もあるし一度は乗ってみたいと思っていた。

 客室に座ってみるとシート幅はビートルと大差なく狭くリクライニングも無いが客室自体は開放感が有る。出航してから翼走を開始すると船体は安定して乗り心地もよい。これでダイヤが良くなればビートルのライバルに成るだろう。

 17:45プサン港到着。もう青空が出ていて朝の天気が嘘のよう。今回の宿は南浦洞ではなく凡一洞のホテル国際。部屋は904号室でLANケーブルも有るし無線LANも使えるツインルーム。

 この数年、訪韓初日の夕食は「釜山カルビ」に決まっている。今回は家内と二人だけなので豚好きの夫婦は「豚首肉」を頂く。味付の柔らかい豚肉をソジュを頂きながら4人前完食。

 釜山カルビに夕食時に行くと黙っていれば二階に通されるが、ちゃんと「炭焼き」と指定すれば一階か隣接の炭火のコーナーに案内してもらえる。うちの家内は混んでない限りは此処でないと承知しない。

 豚首肉を食しながら「今年はターミナルに闇両替のアジョシが多かったねぇ」とか、ライオンズの世界大会が開催されるとかで各国から人が多く来ていたので「スリランカの人に初めて会った」なんて他愛も無い話が続く。

 さて、翌朝は何時ものように06:00起床。良い天気だ。涼しい風に誘われて散歩がてら近くの釜山鎮支城、通称「子城台」に行って見よう。

 釜山鎮といえば文禄・慶長の役で、秀吉軍の攻撃にひとたまりも無く陥落した城というイメージもあり、毛利元就が築城した子城台は後に小西長行が指揮を執った事で小西城と呼ぶ人も多い。

 ホテルから近い北口から急な階段を上がれば早朝からアスレチックやウォーキングにする人達に出会う。挨拶をしながら頂上に上がると鎮南台が迎えてくれる。

 バトミントンを楽しむ人達を眺めながら一服して下り、舗装されてない小道に入って石垣を眺めて見ると、これは間違いなく日本人が造った所謂「倭城」で有る事が実感できる。

 一回りして西門の金塁関に出てくると門の両側には石柱が埋め込まれてある。この石柱は文禄・慶長の役の後に釜山鎮支城を築城するとき使われたと言われる。石柱には「南徼咽喉」「西門鎖鑰」の文字が刻まれていて、案内看板の説明によれば「ここは国の喉元に当たる南の国境であるため、西門は国の錠のようなものである」という。文禄・慶長の役の建てられたもので当時の警戒心が見て取れる。

 一汗かいたら朝食だ。ホテルのすぐ近くにある名家に向かう。刻み海苔とゴマが利いたアワビ粥を頂く。旨い。朝の散歩をしてからの朝食が、こんなに旨いなら毎朝散歩をしようかと一瞬思ったほどだ。

 朝食後の一休みをして家内と近くの釜山鎮市場に向かう。ここは衣類なら子供服から韓服まで何でも揃うが、家内の目当てはビーズやレース等のキルトの小物。


 入り組んだ店内を1階〜3階まで気に入ったものを見つけるまで探し回る。当然私はついて行けないので周辺の散歩をして時間を調整。歩きつかれた家内と合流して向かいの宝石店の一角にあるカフェで休憩。


ジェリー&カフェのティアラ店内

 休憩を挟んでの家内の買い物が終わったら西面の免税店に寄ってから東莱ハルメパジョンに向かう。地下鉄1号線の東莱駅から歩けば遠いのでタクシーで移動。


 満腹のお腹を抱えて表に出たら交差点に地下鉄のマークがある。地下鉄4号線が出来ているようで降りて見ると東莱の隣の寿安(スアン)駅だ。これなら近い。知ってるつもりでも交通機関の新たな開設なんてマップを見ないと判らないからなぁ。。反省。

 ホテルに戻って休憩。一休みのつもりでいたら4時前まで寝込んでしまった。もう若くないなぁ。。。と思いながら起き出して近くの現代デパートを見物してから南浦洞に地下鉄で移動。

 街歩きを楽しんでいたら早くも空腹。若くなくても腹は減る。さっそくチョッパルを頂く。

 冷たいチョッパルも旨いが一緒に出てくるカムジャタンが良い。ジャガイモは二つほど早くも胃袋に消えた。

 満腹のお腹の調整にブラブラしながら買い物にロッテのスーパー、、、クルミまんじゅう、、、農協スーパー、、重くなった荷物を抱えて凡一洞のホテル国際に戻る。

 今回は木曜日の出発が可能だったので、H.I.S.のお一人様¥12,800円のツアーを利用したが、利便性を考えるとあと2,000円程度追加して南浦洞のホテルを指定したほうが賢明だったかな?日中の移動は何処から移動しても不便は無いが夜間にチョット出るときなんかは歩きなれた場所が良いようだ。

 翌朝は8時迄にはターミナルに行きたいので7時前から近くの店で朝食。ドリーム号に乗って昼には博多港に到着していた。我々夫婦には多少割高になってもカメリアで行って現地で二泊して夕方出航、翌朝帰国の3泊4日の日程が良い様だ。

 そんな話をしながら長崎道を下っていた。

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