川底温泉 旅館蛍川荘

 宝泉寺温泉街の小国寄りの外れに佇む、川底温泉の一軒宿、蛍川荘を訪ねてみた。一軒宿といっても現在は宿としての営業はしていない。(02/28/2009)

Mapion

 開店時間を過ぎているが人の気配が無い。しかたなくタバコを吸って待っていると、女主人が顔を出して、「すぐ開ける」との事。入湯料を支払って一番乗り。(いままで入湯客で写真が撮れなかった)

 カーテンこそ有るものの、男女とも同じ脱衣室。ここも昔ながらの混浴だ。もっとも別棟に女性専用の浴場が有るので。混浴が苦手な人でも川底温泉を楽しむことが出来る。(男性に選択肢は無い)

 奥の浴槽が一番温度が高く、のんびり浸かるには二番目か三番目の浴槽が良いだろう。湯は全くの無色透明だが湯に艶がある。丸石が並ぶ、まさしく川底のような湯に浸かって足を伸ばすと、底から湯が涌いて温度に多少のムラが有ることがわかる。まさに川底温泉だ。

 浴場内に掲示している由緒書に寄れば、川底温泉は延喜元(901)年八月、菅原道真公が大宰府に左遷されたおり刺客を逃れて一時、菅原の白雲山浄明寺に身を隠したことがある。

白雲山浄明寺 菅原天満宮

 その時この川底温泉を開いたと伝えられる、はなはだ古い温泉場である。

 安政三(1859)年、本村の庄屋である菅原丸徳なる者が村の政治から身をひいて人のため世のため、この温泉開発を思いたち、現在湯の湧き出る石たたみの浴場をつくり湯小屋を建て温泉宿とした。


(川底の滝)

 浴客の便をはかるようになってから川底温泉となり広く世に知られるようになった。ここも日本秘湯を守る会の会員宿だった。

大分県玖珠郡九重町菅原1453
川底温泉 旅館蛍川荘
09737-8-8234

営業時間 08:00 21:00 入湯料
(大人立寄)
500円 泉質 ナトリュウム・塩化物泉
(中張性・中性・高温泉)

 

inserted by FC2 system