温泉の事を少しだけ学んで見よう |
世の中には温泉科学会等もあって、れっきとした学問。そうは言ってもアルコール性脳軟化症の私が、いまさら学んだところでモノにはならない。しかし、どこの温泉でも掲示してある「温泉掲示」位は判りたい。
■温泉の分類
泉温による分類
温泉は地中深くに有れば、概ね100m毎に3度上がるそうだから、火山が無くても1500mも掘れば、どこでも高い温度が取れそうだ。しかし実際には地上に出てくるまでには冷えてしまう。
あくまで地上に出てきたときの温度で判断する。
・25度未満の場合は冷鉱泉という。
・25度から34度未満を低温泉。
・34度から42度未満を狭義の温泉。42度以上を高温泉と呼ぶ。25度以上あれば、広義の温泉となる。
例)ナトリュウム・塩化物泉 低張性 弱アルカリ性 低温泉であれば、源泉の温度は34度未満であると判る。
液性による分類
湧出時のpH値によって分類している。これは小学生の時の記憶で、なんとなく理解できる。
・酸性とは、pH3未満
・弱酸性とは、pH3以上6未満
・中性とは、pH6以上7.5未満
・弱アルカリ性とは、pH7.5以上8.5未満、それ以上をアルカリ性という。
例)ナトリュウム・塩化物泉 低張性 弱アルカリ性 低温泉であれば、源泉のpHは7.5〜8.5未満で、温度は34度未満であると判る。
浸透圧による分類
温泉の成分が濃い程、皮膚を通して成分が入りやすい。水1kg中に温泉成分の残存物質総量が何グラム有るかで分類している。
・低張性とは、8g未満
・中張性とは、8から10g未満
・高張性とは、10g以上のものを言う。
例)ナトリュウム・塩化物泉 低張性 弱アルカリ性 低温泉であれば、源泉の温泉成分の総量は8g未満で、pHは7.5〜8.5未満であり、温度は34度未満であると判る。
ここまでの部分は、ナトリュウム・塩化物泉 (低張性・弱アルカリ性・低温泉)のように括弧で括られる事が多い。
温泉好きとしては、高温泉と書いてあれば「加温してないかも知れない」とか、低温泉なら加温してると判断すればいい。加温していようがいまいがコストの問題だから関係ないかもしれないが、ボイラー等で温泉を直接沸かすと機器へ腐食などダメージが有るので、熱い白湯を加水して有るかも知れないと、想像してみるのも楽しみの一つかな?
■療養泉の泉質分類
温泉療養に使われる温泉は、その溶在する化学成分から、塩類泉、単純温泉、特殊成分を含む療養泉の三つに分類されている。
塩類泉
1)塩化物泉
代表的なものは、ナトリュウム・塩化物泉。最も多いタイプの温泉で塩湯と呼ばれる。他にカルシュウムやマンガンが主成分の場合も有る。
2)炭酸水素塩泉
代表的なものは、ナトリュウム・炭酸水素塩泉で、ヌルヌル感があり、美人の湯と呼ばれる。アルカリ性。他にカルシュウムやマンガンが主成分の場合も有る。
3)硫酸塩泉
代表的なものは、ナトリュウム・硫酸塩泉で、芒硝泉とも呼ばれ、古くから下剤の成分として知られる。他に、カルシュウム、マグネシュウム、鉄、アルミ等がある。
単純温泉
溶存物質量が塩類泉に満たないものを単純温泉という。pHがアルカリに傾いたものをアルカリ性単純温泉と呼ぶ。
単純温泉と云う名前がマイナスなイメージを生むが、ナトリュウム・塩化物泉についで多い泉質。
特殊成分を含む療養泉
1)特殊成分を含む単純冷鉱泉
泉温が25度に満たない冷鉱泉で、その成分を明記したもの。単純二酸化炭素冷鉱泉等がある。
2)特殊成分を含む単純温泉
単純硫黄温泉や単純放射能温泉(ラドン温泉)等をいう。
3)特殊成分を含む塩類泉
酸性・含硫黄や含鉄等と表記され、含二酸化炭素と云えばラムネ泉のこと。
*ひとり言
このくらい押えておけば、薀蓄の一つも語れそうかな??
01/19/2009アップ