若宮稲荷神社の「竹ん芸」

  今日は10月14日、長崎市の若宮稲荷神社の秋の大祭です。昨年同様奥さんとやってきました。(10/14/2002)

 250年の伝統ある長崎市の無形文化財に指定される若宮神社の竹ん芸は、お囃子に浮かれて出てきた狐が竹林の中で遊んでいる姿を模したとも言われます。




 今年の秋の大祭の第一回目の奉納が始る時間には、狭い境内は、参詣者でいっぱいになります。時間直前に若宮稲荷神社に到着した夫婦は、参道の石橋の向うにも行けないような混雑です。

 なんとか橋を越えて見ても、鳥居の上の献灯の行灯が邪魔で何にも見えません。

 しかたがないので右手上の舞台をしつらえた石垣に攀じ登って見ることにしました。

(夫婦で上ったんですよ。年甲斐も無い・・・・)

 竹ん芸(たけんげい)の奉納は毎年ほとんど変わらないので、参考に入れておきます。

14日 14:00 20:00
15日 12:00 15:00 20:00 の予定。

 そうこう言ってたら、子狐の登場です。おなかの中には参詣者への播き物が沢山入っているようです。

 子狐が親狐の真似をするかのように芸を披露してくれます。こうして伝統芸が継承されていくんですね。

 5m程の竹の上に上ると、親指と人差し指で、すこし緩いOKの形を天に示します。これが稲荷のシンボルを形どっていることは、自分でやってみると、すぐに判りますね。

 子狐二頭の大文字です。全部で三頭の子狐が芸を披露してくれました。伝統芸の後継者は安心のようですね。

 しかし、竹の方は、なかなか良いのが見つからなくて、今年も東彼杵まで足を伸ばして、やっと確保したようです。そういえば近年、孟宗竹や真竹の林は荒れ放題で、きれいに管理された竹林は見ませんね。

 親狐の登場です。これが長崎くんちなら「よいや!」って声が掛かりそうです。雌雄の親狐による技。扇の披露です。




 頂上に上るための雌竹から、雌狐が演技をする為の雄竹に移って行きます。

 雌狐にぶら下がっているのが雄狐です。演じているのは三ヶ島兄弟で、雌狐が弟さんで長崎大学に在学中。7年前までは、子狐として演技していて、今年は7年ぶりに登場して、親の雌狐です。

       

 こんな演技を命綱も無くて、地上10m以上の高さでやるんですから、江戸の昔に長崎奉行が命知らずと言ったのもうなずけますね。

       

 この竹ん芸を支えるのは囃方は、山を越えた田中町の中尾の社中の皆さんです。

 中尾社中は県の無形民俗文化財に指定されています。

昨年の様子はこちら

fwd-net長崎・諫早へのリンク

inserted by FC2 system